『silent』 第10話 まとめ&感想

『silent』第10話「また何も伝えずにいなくなるのは許さない」

想の苦悩。

目次

第10話 あらすじ

ネタバレも含みます。

青羽紬(川口春奈)の部屋にCDを借りに来た佐倉想(目黒蓮)。お皿を洗う紬のポニーテールを触って楽しそうに遊ぶが、急に暗い顔になる。
紬の弟・光(板垣李光人)から紬に連絡が入り、想は光の大学までレポートを届ける。
レポートを受け取った光は、想を買い物に誘う。

同じ頃、仕事中の紬の元を想の妹・萌(桜田ひより)が訪ね、紬に感謝の言葉を述べる。

帰宅した想は、自分の病気の遺伝についてパソコンで調べる。

春尾正輝(風間俊介)は、桃野奈々(夏帆)からの手紙を読む。そこには、学生時代のことについて感謝と謝罪が綴られており、電話番号が書き添えられてた。

紬と奈々は、2人で紬宅で食事をする。春尾との関係を聞かれた奈々は、学生時代に一方的に好きだったと答え、ずっと一緒にいたらいつか辛くなる気がするから、友達でいいと思ったと話す。

ある日、紬は想と歩きながら手をつなごうとするが、想に手を離されてしまう。手話がしにくいからと想は言い、そのまま別れる。

同じ頃、光は戸川湊斗(鈴鹿央士)に、紬と想がなぜ付き合わないのかと尋ねる。そして、湊斗は、帰宅した紬の様子がおかしいことを気に掛ける。

いつもの居酒屋で、春尾と奈々が会う。春尾は、仕事を通じてたくさんのろう者と出会ったが、「桃野さんみたいな人は桃野さんしかいなかった」と話す。

紬の親友・横井真子(藤間爽子)は、紬になぜ想と付き合わないのかと尋ねる。紬は、想がたまに見せる寂しそうな表情から、何か言いづらいことがあるのではないかと察し、簡単に付き合ってほしいとは言えないと話す。

想と湊斗は待ち合わせをして、湊斗宅で飲む。紬からのLINEに返信しようとしない想を見て、心配する湊斗。想は湊斗に、「好きだから一緒にいるの辛くて別れたんでしょ」と聞き、同じだと言う。湊斗は、紬と想がどうなっても良いが、紬に何も言わずにいなくなることは許さないと話す。

別の日、紬宅を訪れる想。テーブルに置かれた紬のイヤホンを手に取り、自分の耳に着け、大音量で音楽を流す。紬は驚いて、想の耳からイヤホンを外し、音楽を止める。想は、紬に名前を言ってほしいと言い、紬は「想くん」と声と手話で呼ぶ。想は、紬の声が思い出せないと言い、一緒にいるほど辛くなると明かす。そして、紬の声がもう聞けないなら再び好きにならなければよかったと言ってしまう。紬は涙を流す。

第10話のコトバ

青羽 変わんないよね

紬宅でCDを借りようとしている想。
CDのケースと中身が入れ替わっていることに気づき、高校時代にも同じことがあったと話す。

自分とは違うと思い知ってつらくなってしまっただけ

奈々から春尾への手紙。

春尾くんが手話を仕事にするのが嫌だったわけじゃない。
自分とは違うと思い知ってつらくなってしまっただけ。

私は手話ができるけど聞こえる人の通訳はできない。
春尾君は手話ができて聞こえない人の通訳ができる。
優しくしてくれたのに受け入れられなくてごめんね。

奈々が紬に話した言葉。

春尾くんは聞こえる人だからあの頃も一緒にいて楽しかったけど
ずっと一緒にいたらいつかつらくなる気がして友達でいればいいやって思っちゃった。

かわいそうですね。

耳が聞こえない想が、タワレコで買い物をしていた様子を見た田畑くんの言葉。

かわいそうですね。
自分だったらタワレコなんて一生入れないです。

桃野さんみたいな人は、桃野さんしかいなかった。

奈々から、手話を仕事にした理由を聞かれた春尾の言葉。

手話はコミュニケーションの手段でしかなかった。
言葉の意味を理解することと相手の想いが分かるってことは違った。

聴者に色んな人がいるようにろう者にだっていろんな人がいたし、
いろんなろう者と知り合ったけど、桃野さんみたいな人は桃野さんしかいなかった。

結局は、「伝えたい」とか「受け取ろう」とか、そういう気持ちがあるかどうかなんだと思う。

意志疎通を阻害するのは、
「聞こえる」「聞こえない」ということではなく、
「伝えたい」「受け取ろう」という気持ちがあるかないかということ!

すごい名言!

高校生じゃないし。

親友・真子に、想と付き合わない理由を聞かれた紬。

一緒にいてさ 私はすごい楽しいんだけど。
時々 すごいさみしそうな顔するんだよね。
どうしたのって聞いても「ううん」ってさみしそうなまま笑って首振って。
たぶん言いづらいことあるんだと思う。
そういうの感じ取っちゃうから、のんきに「つきあってください」とか言えないよ。
高校生じゃないし。

手をつなぐのを拒絶されても心が折れない紬。
強い。

なんで好きなのに自分から振るの?バカなの?

居酒屋で、湊斗に会った奈々の言葉。(手話だから湊斗には通じていない)。

お前が紬ちゃんのこと引き留めてたらこうはならなかったのに。
想くんは紬ちゃんのこと諦めようとしてたのに。
なんで2人が会ってること怒らないの?
なんで好きなのに自分から振るの?バカなの?
それは優しさじゃないよ。バカだよ。

それ、言ってよかったんだ?!

好きだから一緒にいるのつらくて別れたんでしょ?

湊斗から、なぜ紬と付き合わないのかと聞かれた想。表情が暗い。

耳が聞こえない以外何も変わってないって言ってくれたけど

変わったことが大きすぎる

好きだから一緒にいるの辛くて別れたんでしょ

奈々が指摘した通り、”紬のことが好きなのに自分から振った”湊斗。
しかし、想は、紬のことが好きだから一緒にいるのがつらくて別れたと思っているらしい。

湊斗はこう答えます。

想が決めたことなら別にどっちでもなんでもいけどさ。
俺 、想みたいに青羽のこと想にあげるとか言ってないし、
2人に付き合ってほしいとも、付き合ってほしくないともどっちとも思ってないよ。
2人の好きにすればいいって思ってる。

俺 もう部外者だから。関係ないから。
でも、また青羽に何も伝えないで勝手にいなくなるとかは絶対許さないから。

また好きになんてならなきゃよかった

想、涙の告白。

青羽の声 思い出せない。
あの頃したくだらない話とか一緒に見たものとか全部覚えてるのに、
青羽の声がどうしても思い出せない。

目の前で楽しそうに笑ってるのに笑い声が聞こえてこない。
駅で再会したとき手話で何言ったかわからなかったでしょ?

別れた理由言ったんだよ。
電話もできなくなるし、一緒に音楽も聴けなくなる。
そう分かってて一緒にいるなんて辛かった。
だから別れた。

やっぱりつらかった。
一緒にいたいだけって言ってくれて顔を見て一生懸命手話で話しかけてくれて嬉しかった。

でも一緒にいるほど、話すほど、好きになるほど、辛くなっていく。
青羽があの頃のままだってわかるほど、自分が変わったことを思い知る。

声が聞きたい
もう聞けないならまた好きになんてならなきゃよかった

第10話 メモ

紬の弟・光がかわいい。

想に歩み寄ろうとする光。大学までレポートを届けてくれた想を引き留め、
「牛乳買って帰らないといけない。俺スマホより重い物持てないから牛乳買いに行けない」
と言って一緒に帰ります。

そして、紬には
「佐倉くんがどうしても俺と一緒にスーパー行きたいって言うから」
「佐倉くんがお金出してくれた。どうしても出したいっていうから」
と報告。

想も頼られて嬉しそうだったね。

そして、湊斗には

俺は 別に姉ちゃんの彼氏が誰とかそんなのどうでもいいの。
姉ちゃんが幸せなら誰でもいいの。

と打ち明け、パソコンを直してもらい「俺が湊斗くんと結婚したいよ」なんて言ってしまう。

想の妹・萌の心境の変化

わざわざ渋谷のタワレコまで、紬に会いに来た萌。
紬に「ありがとうございました」と感謝を伝えます。

第3話で、萌は母にこんなことを言っていました。

知ってる?
お兄ちゃん 紬ちゃんと会ってるらしいよ。
なんか手話勉強してくれてるんだって。
なんていうんだっけそういうの けなげ?
ありがたいんだけどさ、でもなんかちょっとイラっとするよね。
気分いいのかな。
今まで何が合ったかも知らないで久しぶりに再会して、「あなたのために一生懸命手話覚えます」って。
自分はその間湊斗くんと仲良く楽しくノンキにへらへら生きて・・・

想が家に帰って来たり、
笑って話せるようになったことが嬉しかったんだね。

湊斗の幸せ

光に、何に幸せを感じるのかと聞かれた湊斗。
大きな花束を抱えた人を見て、「大切な人にもらったか渡しに行くかどっちかだと思うんだけど、そういうの見て、ああいいなあって」と答えます。

光は「お花はもらった時に幸せ感じれば十分なんだけどね。人として。
湊斗くんもらうか渡すかでも渡す方が幸せでしょ」と返します。

感想:つらすぎる…。想の気持ち、全然わかってなかった!

向かうところ敵なし!あとはハッピーエンドに向かうのみ!と思ったら、こんな悲しい告白をされるとは。
めめの笑顔見たさに見ているうちに、すっかりsilentの森でさまようことになった私。
最近、笑顔も増えてきて、すっかり安心しきっていたわよ。
なのに…、一緒にいればいるほどつらかったとは。好きにならなければよかったって!

奈々も学生時代の恋について同じことを言っていましたね。
耳が聞こえる春尾とずっと一緒にいたらつらくなると思ったと。

第3話で、ろう者の8割がろう者同士で結婚すると言っていた意味がわかってきました。
自分とは違うと思い知るって、言葉がもうツライ。
映画『コーダ あいのうた』でも、ろう者のお母さんが、娘の耳が聞こえることが分かった時に、自分とは違うと思って悲しかった、分かり合えないと思ったと言っていたのを思い出しました。

でも、耳が聞こえる・聞こえないことと、その人自身の魅力は関係ないんですよね。
春尾先生の言う通り「桃野さんみたいな人は桃野さんしかいない」のですよ。
だから想も、”変わったことが大きすぎ”たとしても、想は想なのだよ~!と言いたいが。

想と手をつなごうとした紬が、手を離されたところ、つらかったなあ。紬、かわいそう。
しかし、今回も紬の涙は美しかった!第1話から思ってたけど、川口さんって普通の顔のまま涙が流れるんですね。涙がキラリ☆あんなに泣きの演技が上手いとは!

めめも上手だけど、飾りじゃないのよ涙は。きれいなだけならいいけど、ちょっと悲しすぎるのよ涙は。はあ…めめの笑顔が見たい~。
次で最終回。終わってほしくないけど、終わるなら、自分の幸せだけを考える想が見たいわ。
『愛していると言ってくれ』の最終回は、晃次が紘子の名前を叫んでいたけど、そんなシーンはあるかしら?見たい!紬を泣かせるなら、嬉し泣きの紬が見たい!
紬と想の幸せな姿が見られなければ、年が越せません。。

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