『エルピス-希望、あるいは災い-』 最終話 まとめ&感想

最終話「希望、あるいは災い」

感動の最終回!

目次

最終話 あらすじ

ざっくりとしたあらすじです。
ネタバレも含みます。

大門亨が亡くなった。大門副総理(山路和弘)の娘である妻と離婚し、事務所も退職し身ひとつになった亨が、今度こそ大門を告発しようとしていたことを知る岸本拓朗(眞栄田郷敦)は、亨が大門によって消されたと理解し、言葉を失う。村井(岡部たかし)は、大門のやり方、さらに、権力に屈して、平然と報道を続けるマスコミのあり方に怒りを爆発させる。『ニュース8』のスタジオに殴り込んできた村井のただならぬ様子を見た浅川恵那(長澤まさみ)は、その真意を知りたいと、拓朗の元を訪ねる。しかし、亨の死に責任を感じ、かつての村井の忠告の意味を思い知った拓朗は、報道ごっこはやめると言い出す。深い失望と恐怖に襲われる拓朗だが、恵那は自分が亨の告発を放送すると宣言し、拓朗が作った資料を奪うように持ち帰る。
恵那は、テープの録音に残された亨の言葉から、希望とは目の前の人間を信じられることだと悟り、希望はあると確信する。
恵那はかつて『フライデーボンボン』でやったように、大門の件を自らの責任でゲリラ放送すると滝川に宣言。困り果てた滝川は斎藤(鈴木亮平)に連絡をする。そして、放送40分前、斎藤がスタジオに現れ、放送を取りやめるよう恵那を説得する。

最終話のコトバ

自分の仕事をちゃんとやりたいだけじゃん。

大門亨の死の真相を知った恵那の言葉。

自分の仕事をちゃんとやりたいだけじゃん。
何の罪もない人がこれ以上犠牲になるの見ていたくないだけじゃん。
一人の人間としてまともに生きたいだけじゃん。

何にもむちゃなこと望んでない。
当たり前の人間の、普通の願いがどうしてこんなにも奪われ続けなきゃいけないのよ。
(中略)
希望がどこにも見えないよ。

ほんとに希望が見えない…

希望って、誰かを信じられるってことなんだね。

偶然に再生された大門亨の言葉に、希望を見つけた恵那の言葉。

いま僕は少し神様に感謝しました。
このことを、そういう岸本さんという人に預けることができるのかと思うと、
真っ暗闇の中に一筋細い光がさしたような気持ちです

そのとき私は大門亨に大事なことを教えてもらった気がした。
長年仕えてきた男に殺されることになった彼の胸に、最後に差した一筋の光。
それは、目の前の人間を信じられるという喜びだった。

そうか。あのさ、 希望って、誰かを信じられるってことなんだね。
岸本君 ありがとう。
今日までいつも目の前にいてくれて。
君がいてくれたから私今日までやってこれたんだね。

第8話で、拓朗も恵那の”簡単さ”に救われてきたと言っていたね。

恵那と拓朗は、いいコンビだね。

これまで出会った誰もが、ずっと私に教え続けてくれていたじゃないか。
信じ合えないことの苦しみ信じ合えることの喜びを。
希望が無いなんてもう二度と言わない。

私はもう誰の信用も裏切りたくない。

大門亨による告発を『ニュース8』で放送することを決めた恵那の言葉。

だって私たちは報道でしょ?
真実を伝えるのが仕事でしょ?
(中略)
私たちが圧力に屈して本来の役割を怠ったがためにどれだけの人たちが犠牲になってきたか想像してみたことある?

私はもう誰の信用も裏切りたくない。
信用を裏切るってさ、その人から希望を奪うってことなんだよ。
二度とやりたくない。てか、もうできない。

希望を見つけた恵那は最強。

君もそうだし、俺もまたこの国という体の小さな細胞の一つなんだ。

捨て身の覚悟で、大門を告発しようとする恵那へ斎藤の言葉。

これは信じてもらえないかもしれない。だけど約束する。
時間をくれ。
俺にしかるべき力がついた時に、今日君が言ったことにかならず応えてみせる。

より建設的でより有効な方法を必ず見出してみせる。
君もそうだし、俺もまたこの国という体の小さな細胞の一つなんだ。
膨大な全体に対して、一人が一日でできることは限られてる。
一つ一つやっていくしかないんだ。

末期がん患者の免疫細胞だってきっとそう思いながら毎日仕事をしていると思う。

国を人間の体に例える斬新な発想…

すべての人が必要な存在で、
みんなが合わさって一つの体を動かしているというイメージ?

この世に、本当に正しいことなんてたぶんないんだよ。

すべてが解決した後の恵那の言葉。

どっちが善玉で、どっちが悪玉とかほんとは無いらしい。
この世に、本当に正しいことなんてたぶんないんだよ。
(中略)
だから正しいことをするのは諦めて、代わりに夢を見ることにしよう。

「正しいこと」や「真実」を希求していた恵那が、たどり着いた真理。。

恵那はもう吐かずに生きていけそうだね。

最終話 メモ

チェリーさんの「はい」が泣ける…

『ニュース8』放送前に、拓朗からの電話を受けたチェリーさんが、「はい」と返事をしながら坂道を駆け上がるシーンが泣けました。
本当は誰よりもつらく苦しい時間を過ごしたであろうおじさんとチェリーさん。
最後の2人の姿にも希望を感じました。
失った時間は取り戻せないけど…。

さすが三浦透子さん。

恵那を脅す斎藤…

元恋人の2人が、対峙した最終回。
「明日まで待つと、君は事故か病気で出れなくなるよ」と去り際に脅して帰った斎藤氏。
すっかり、あっち側の人になってしまったようです。
第9話、大門亨の葬儀会場で、村井が投げかけた言葉を思い出しました。

ほんとに怖いのは斎藤君じゃないよね。
こんな怖いことサラッとやっちゃう人たちだよね。
斎藤君、引き返すなら今じゃないかな。
でないとこの先はもう戻ってこれねえぞ。

さすが鈴木亮平さん。

感想:名言祭り!恵那の悟りが最高。

まさに大団円!という素晴らしい最終回でした。
素晴らしいセリフの数々に、コトバ好きの私はしびれました。

第1話ではとんでもないセクハラ・パワハラ・モラハラ上司だと思われた村井さんのポジションが、話が進むにつれてどんどん変わっていったのも面白かったです。
最終回では、村井さんは恵那にとって10年来の上司で、報道人としては尊敬していたと明かされました。
ともに組織で働く人との関係は、良かったり悪かったり、ここは尊敬できるけど別のところはまじで許せないみたいなことがありますよね。
組織の一員として働くことはストレスもあるけど、たまに喜び合えたり、認め合えたりすると嬉しいものです。

視聴者としても、どこにも希望が無い…と思っていたけど、恵那は「希望とは、目の前の人を信じられること」だと見出しました。
そういえば、25年前にミスチルも歌っていましたね。
「愛、自由、希望、夢 足元をごらんよ。きっと転がってるさ」。

『エルピス』は脚本も素晴らしくて、役者さんが全員最高の超面白いドラマでした。
これから一生、牛丼を食べるたびに、まさみの笑顔を思い出しそうです。

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