第8話「少女の秘密と刑事の工作」
拓朗、大手柄の回
第8話 あらすじ
ざっくりとしたあらすじです。
ネタバレも含みます。
浅川恵那(長澤まさみ)がかつて八飛の商店街で出会ったなんともいえない雰囲気の男は、大門副総理(山路和弘)の有力な支援者である「本城建託」社長の長男・本城彰だった。あの男には何かあると直感した恵那は岸本拓朗(眞栄田郷敦)に調査を依頼。地元の評判は良いが、海外にいた時期が長く、存在自体はあまり知られていないことがわかる。笹岡まゆみ(池津祥子)にも協力してもらい、渡航履歴を調べると、八頭尾山で3人目の女子生徒が殺されてから、再び犠牲者が出るまでの12年間、彰は海外を転々としていたという。
拓朗は、再び八飛市で聞き込みを行い、最後に殺された中村優香と親しかった高岡ひかるにたどり着く。ひかるの話から、亡くなった優香と本城彰の接点が明らかになり、写真データまで入手する。そして、刑事の平川から提供されたデータから、本城彰の写真が抜かれていることがわかる。やはり、警察は本城彰が真犯人だとわかっていた。
拓朗は中村優香の自宅へ赴き、遺品の中に本城彰のストールを発見する。そして、DNA検査に持ち込み、12年前に殺害された井川晴美のスカートに残されたDNAとストールに残されたDNAが一致する。
大スクープだと拓朗は喜ぶが、恵那の『ニュース8』ではリスクが大きいので扱えないと言われる。
村井(岡部たかし)の計らいにより週刊誌で掲載してもらうことになるが、発売直前に、中村優香が風俗で働いていたというニュースが速報され、週刊誌掲載は流れてしまう。
第8話のコトバ
自分たちの立場を損ねないためだけの努力
真犯人にたどり着いた拓朗。大スクープを恵那に報告し『ニュース8』に持ち込むがスクープとしては取り上げられないと言われてしまう。
その理由として恵那は「派手なスクープで視聴率を稼ぐようなやり方じゃなくて、いかに堅実で丁寧な報道で視聴者の信頼を得るか」と説明するが、拓朗は呆れる。
当たり障りのないことだけやってたいってことですか?
いいんじゃないですか。
自分たちの立場を損ねないためだけの努力を、勝手に堅実で丁寧とか呼んでれば。
恵那も悔しいよね。。
妥協しないわけにいかないときだってあるんだよ
『ニュース8』でキャスターを張る恵那。
「僕が今、そうですね、浅川さんも大変っすもんねって言って何か変わります?世界がマシになります?」と言った拓朗に返した恵那の言葉。
君はお金持ちのおぼっちゃんだからさ、養わなきゃいけない家族もいない。
経済的な心配もない。だからそんな理想を言ってられるんだよ。
でも他の・・・私たちはそうじゃない。
妥協しないわけにいかないときだってあるんだよ
板挟みになる恵那…
いつの間にか僕はびっくりするほど敵を増やしていて
恵那に対しても威勢の良いことを言っていた拓朗が、会社を解雇されてしまった。
誰かの策略だとしたら見事な手際だった。
誰だろうと考えてみたけれどそいつの顔は定まらず、
いつの間にか僕はびっくりするほど敵を増やしていて、
もはや誰のであっても納得できた。
それにしても、それほど孤立していたのに全然寂しくも怖くもなかったのは、心底信じていられたからだった。
どんなに世界が不可解でも、他人のことがよくわからなくても、浅川さんという人は簡単に思えた。
その簡単さに、僕はずっと救われてきたのだと。
そうじゃなくなってからやっと気づいた。
拓朗にとって恵那は、”信じられる人”なんだね。
夢中に働いているうちに敵だらけになってるって…
わかる~
第8話 メモ
やっぱり警察は真犯人がわかっていた。
真犯人がわかっていながら、無実の人に罪を着せて死刑にし、野放しにした真犯人がさらに犯行を重ねても放置…。
理不尽。かつ、恐ろしい。。
恵那もつらいよ。
拓朗のスクープを放送したくてもできない恵那は、日々、圧力や忖度を感じながら、「おかしい」と声を上げているが「配慮」だと言いくるめられてしまう。
恵那も大変。
今さらだけど、他の役者さんもすごくいい。
「あ、百恵ちゃんの息子」と思ってしまう滝川役の三浦貴大さん、新聞記者の笹岡まゆみ役の池津祥子さんが出てくると嬉しい。
どこの会社にもいそうなキャラで、すごくリアル。
第8話は松尾スズキも出てきて豪華!
感想:泣き面に蜂?頑張れ、岸本拓朗。
第5話の斎藤さんからの忠告「あんまり一個の事件にのめり込むなよ、人生狂うぞ。」が現実になってしまった感じ。平川を脅迫したということで、拓朗は会社を解雇されてしまった。
本当に”のめり込んでいる”拓朗の行動力は第8話でも冴えわたり、女子中学生の気持ちを理解しようとする姿勢には胸を打たれました。そして、自力で真犯人にたどり着いた!すごい!
しかし、まさかのクビに…。しかも、大スクープなのに『ニュース8』でも扱ってもらえないどころか、邪魔までされてしまう。
視聴者もがっかりする中、最後に現れた松尾スズキに救われました。
なんという脚本!!
「君はどこで何をしていようともまぎれもなく一流のジャーナリストだ」。
そうだそうだ!頑張れ、岸本拓朗!