こんまり信者、こんまりメソッドを語る。

こんまり信者、こんまりメソッドを語る

私は自分で自分のことを「こんまり信者」と名乗っています。
こんまりメソッドをじている」の略のつもりで使っており、近藤麻理恵さん個人を崇拝しているわけではありません。

こんまりメソッドで、ときめく人生に!

目次

ビフォーの話

私がこんまり先生の最初の本『人生がときめく片づけの魔法』に出会ったのは、たしか28か29歳ぐらいの時です。

戻りたくない20代

当時の私はやりたいこといっぱい、欲しい物もいっぱい。でも、何ができるというわけでもない実家暮らしのOLでした。
可処分所得も時間もすべて自分のために使えた黄金期ですが、何かと低迷していた記憶しかなく、戻りたくはない時期です・・・。

学生時代から学んでいたフランス語の語学学校に通ったり、そこから派生してフランススタイルのフラワーアレンジメントを習ったり、フラダンスを踊ったり、本や雑誌、服もバッグも化粧品も大好き。

安室奈美恵ちゃんのLIVEグッズ(ギャルテイスト)も飾りたいし、ハワイやパリで買ったもの、そこらへんで見つけたもの・・・カワイイモノは大好きで買っちゃうけど統一感もなく、狭い部屋でぐちゃぐちゃになっていました。


「制服の乱れは心の乱れ」と言いますが、部屋も私の心の中を表すかのようにぐちゃぐちゃでした。

私は何がしたいんだろう?どこへ行きたいんだろう?買い物しまくってるけど、本当に欲しい物は手に入っていない気がする。


今から振り返ると自由過ぎて羨ましくなりますが、当時は走っても走っても何も得ていないような劣等感、もうすぐ30代になってしまう焦燥感でいっぱいでした。

片づけができない人は何もできない?

もともと私は片づけられないタイプで、高校・大学時代にはホームステイや留学のチャンスが何度かありましたが、「自分の部屋の片付けもできない人が留学なんてできるわけがない」と実母に言われ、そうだよなあと悔しいけれど納得。
そこから、片づけもできないような人間は何もできないと思って、自己肯定感は下がってゆきました。

その私が「こんまりメソッド」に出会い、半年以上、いや1年ぐらいをかけて「祭りの片づけ」を終わらせました。
祭りの片づけが終わった瞬間のことは昨日のことのように覚えています。
足の踏み場も無かった部屋に空間ができ、Franc francで買ったフワフワのラグの上で大の字で寝転び、「私にもできた!」と心の底から自信が湧いてきました。
それが10月。

翌11月にベルギーへ弾丸旅行、12月に人生初の入院。(複雑な親不知の抜歯をしました)。
そして年明けの1月、私は実家を出て一人暮らしを始めました。
祭りの片づけを終えてから、コロコロと人生が進んだというわけです。

女の自立は〇〇の自立である。

一人暮らしをした理由は年齢的なこともありますが、ひとえに桐島洋子さんの言葉がきっかけです。

女の自立は台所の自立である。

ともかく一度自立して自分の台所を持ったことが私にとっての成人式だったのだ。
(中略)
多くの女性の場合、この成人式は結婚式と抱き合わせで行われる。結婚というのはさまざまな要素がごった返す生涯の大事件なので、台所の独立というそれ1つだけでも十分に生涯の大事件である事柄が、十把ひとからげに扱われがちである。なるべくなら、結婚騒ぎに巻き込まれる前にまず自力でこの成人式を迎えておいた方が、城主としての主体性をじっくり育てながらきめこまかい城づくりに励めると思う。

桐島洋子著『聡明な女は料理がうまい』 より

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実家から職場に通えるので、一人暮らしをする必要は無いし、お金がかかってもったいない。
会社では結婚を諦めた人だと可哀想がられる。
でも私は自立したかった。
経済的デメリットなどを差し置いても、「ときめき」で選ぶ人生が始まりました。

こんまりメソッドといえば「捨てる」?

こんまりメソッドは有名になりすぎて、人によってさまざまなイメージがあると思います。

私が説明するとしたら、こんな感じです。

まずは「捨てる」を終わらせて、モノの住所をすべて決める。
捨てる順序は、衣類→本類→書類。
捨てる基準は、ときめくかどうか。
書類は全捨て。
片づけには「祭りの片づけ」と「日常の片づけ」がある。
適正量のカチッとポイントがわかればリバウンドしない。

というメソッド!

わかりにくいですか?

未来に対する不安

まずは「捨てる」を終わらせる。書類は全捨て。というのは今でも日常的に心がけています。
祭りの片づけを終えて10年以上経ち、夫と2人の子どもと暮らすようになりましたが、基本的には片づけへの苦手意識は変わりません。

苦手意識っていうか、めんどくさいんですよね~

捨てるって難しいですよね。
こんまり先生によると、捨てられない原因は2つしかないそうです。
それは、「過去に対する執着」「未来に対する不安」
私の場合は圧倒的に「未来に対する不安」派でした。

「ときめき」というと楽しい感じがしますが、モノと向き合うのは苦しかったです。
今日ときめかなくても明日はときめくかもしれないなんて思ってしまうし、捨てて後悔したくないんですよね。
モノを捨てることは可能性を捨てるような気がしてしまって、あきらめるのか?と思ったり。

まずは「捨てる」を終わらせる。だけど、その「捨てる」が最も難しい・・・。
「捨てる」ができない人は、こんまりメソッドが嫌になってしまうかもしれません。(あくまで私の感想ですが)。

「捨てる」練習

祭りの片づけは「捨てる」の修行だった気がします。
実家暮らしという経済的メリットを捨てて、一人暮らしという経験を選ぶ。
モノがたくさんある豊かさを捨てて、モノが少ないスッキリの方を選ぶ。
服をたくさん持っていてオシャレな人だと思われたい!という気持ちを捨てて、ダサい判定されようとも自己満足の方を選ぶ。


何かを選ぶということは、同時に他の何かを捨てているのですよね。
捨てるのは苦しいけど、その練習になりました。

そして、自分が本当に望んでいることを受け入れられるようになった気がします。

こんまりメソッドで得られるもの

片づけというと、ちきりんさんのこのブログを思い出します。

Chikirinの日記
モノが捨てられないのは心の問題 - Chikirinの日記 最近、引越の準備をしてるんだけど、(荷物の量を見積もりに来た後に)引越業者がくれたダンボールがなんと 80個!もちろん多めにもってきてくれたのだとは思うけど、ほん...
https://chikirin.hatenablog.com/entry/20180705

ちきりん大好きのこんまり信者としては、何度読んでも興味深い内容です。

(やましたひでこさんの「断捨離」とこんまりメソッドについて)ふたりとも具体的な収納テクニックを教えているわけではなく、「モノが捨てられない、片づけられない人の心」にフォーカスしています。
そして、こういう本がバカ売れしている理由もまた明白。
モノが捨てられず家中にモノが溢れてるのは「片づけが下手だから」ではなく、「心や精神状態に問題があるからだ」と、みんな薄々気づいてる。
だからいくら「収納の工夫」をしても部屋はキレイにならない。

Chikirinの日記より

私はこのブログを読んでから、自分のために残しておく子ども服とおもちゃと絵本の選定を常に意識しています。
どれを残しておこうかな?自分のためのレジェンド子ども服&おもちゃ&絵本たち。
ちきりんさんのおっしゃる「子育てに必死だった頃の充実感」を象徴するような子供用品は、今後、捨てられる気がしません。
今は現役だけど、このままだと一生おもちゃと絵本にまみれて過ごしそうです。
基本的に「未来に対する不安」でいっぱいの私ですが、子どもにまつわるグッズとなると完全に「過去に対する執着」を発揮しそうです。
妊娠中に初めて買ったガラガラ、背中に刺繡があるファミリアのカーディガン、息子のティラノサウルス、バムケロの絵本・・・。

時間も空間も限りがある。
こんまりメソッドで片づけていると、何を捨てて何を残すのかを意識するようになります。
どんなに頭で合理的に考えても、心で、ときめきで選んだものしか残らないんですよね。
それを自分に許可できるのが、こんまりメソッドだと思います。

ときめきで選ぶことを自分に許す!

結局、片づけられない女とは・・・

「片づけられない女」とは男女差別的なワードに聞こえますが、私は『片づけられない女たち』という本のタイトルを引用しているつもりで使っています。
この本で私は、ADD(注意欠陥障害)のことを知りました。片づけられない理由や原因は人それぞれなんですよね。

こんまりメソッドがここまで幅広く、世界中で受け入れられたということは、こんまりメソッドの片づけ祭りは効果があるのだと思いますが、私は未だかつて「こんまりメソッドで片づけられるようになった!」という人に会ったことがありません。
みんな、こんまり無しでよく片づけられるなあと思ってしまいます。

世の中にはやっぱり、片づけが自然とできる人もいるのでしょうね・・・。

私の場合はやり方さえ学べば、汚部屋にしない程度には片づけられる人だったようです。
ただ、収納は適当過ぎて、こんまりメソッドもあまり実践できていないし、右肩上がりのクローゼットも、引き出しの中をグラデーションにすることもまったくできていませんが。

『人生がときめく片づけの魔法』には、片づけられない人のエピソードがたくさん出てきます。
片づけられないのは私だけじゃなかった・・・!それどころかこんまり先生は、こうおっしゃいます。

これまで、正しい片づけ法をあらためて学んだことがなかった。つまり、「片づけられない」のは、誰であろうとむしろ当然のことなのです。

『人生がときめく片づけの魔法』

誰であろうとむしろ当然!!これほど有難い言葉があるでしょうか。ううう。

片づけなんて、みんな、できない!

アフターの話

「片づけもできないような私は何もできない」という卑屈なロジックによって勝手に自信を失っていた私ですが、片づけができてしまった!

ということはこのロジックはひっくり返り、「片づけができるようになった私はなんでもできる」ということになります。

わ~どうしよう。言い訳がなくなってしまった。

「片づけができない」ということはコンプレックスではあったけど、いざ無くなってみるとただの言い訳に過ぎなかった気がします。
発端となったのは「自分の部屋の片付けもできない人が留学なんてできるわけがない」と母に言われたことだったけど、私の覚悟と情熱の無さを見抜かれて、「そんなんじゃ無理でしょ」と言われたようなもの。私の態度が母にそう言わせていたのかもしれません。

一番の変化は・・・

一番の変化は、「モノがなくてもなんとかなる」と思えるようになったことです。


以前はなんでもたくさん持っていたなあ~と思います。その1つ1つがときめきで選んでいるというよりは、今のうちに買っておかなきゃという「未来への不安」で買っていました。


見つけた時が買い時!とばかりに、2本まとめて買うと安くなる化粧水とか、3足セットのストッキングとかしょっちゅう買ってました。洋服もしかりで、あったら便利そうだと冬に安くなった夏服を買ったりしていましたが、そういう服はあったら便利だけど、無くても全然困らないんですよね。

未来への不安が引き出しを決壊させていたとは!!
未来への不安は無くそうと思ってなくなるものではありませんが、気づくだけでも価値があると思います。

カツを入れてもらえる本

『人生がときめく片づけの魔法』は、片づけ祭りが終わっても私の本棚に殿堂入りしています。
こんまりメソッドでは、殿堂入りさせる本も「ときめきます!」と断言できるレベルが求められますが、私にとって『人生がときめく片づけの魔法』はバイブルの1つ。たまに読み返すと喝を入れてもらえる本です。


本はタイミングが命。出合ったその瞬間が読むべき時。
いつか読むつもりのいつかは永遠に来ない。

端的にズバッ!と言ってくれるよね、こんまり先生。。

本の中のこんまり先生は「まだまだ若くて自信がない」と綴る25歳の独身女性ですが本当にクレバー。
私はいくつになっても、25歳のこんまり先生のように片づけなくても常に部屋が片づいている状態にはできず、散らかしては仕方なく片づけることを繰り返すんだろうなあ。

こんまり先生は25歳の時点で既にすごかったけど、その後のご活躍は想像を絶しますね。面白い。こんまり先生は面白いです。リアルタイムで歴史上の人物を見ている気分です。

まずは「捨てる」を終わらせる。真理だ!

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