みなさまはABBAはお好きですか?
私はABBAを聴くと、なんとなく不穏な気持ちになります。
明るいのに不穏。
これから何か良からぬことが起こるのではないか?
マンマミーア、チキチータ、ギミギミギミ、マニマニマニ、SOS・・・。
健康的な女性が楽しそうに歌っているのに、この幸せは長くは続かない・・・みたいな気持ちになるのです。なんとなく。
それは、野島伸司のドラマの主題歌として出会ったからかもしれません。
ABBAとサイモン&ガーファンクルとカーペンターズは、野島伸司作品の主題歌として知りました。
英語だから歌詞の意味もよくわからないし、野島伸司作品とセットで記憶したらそりゃあ不穏なイメージにもなりますね。
そんなABBAのダンシングクイーンって実はめっちゃ良い歌じゃん!と思ったという話を聞いてください。
ダンシングクイーンはABBAです。
ダンシングクイーン?ダンシングクイーンってABBAだっけ?と自信がなくなったあなた。
me tooです。
今夜だけでもシンデレラボーイ!は、ダンシングヒーロー。
もんたよしのりはダンシングオールナイト。
ダンシングクイーンはABBAで合ってますよ!
私、ようやく覚えられました〜。
先日、小3の娘が春から所属している金管バンドクラブのコンサートがあり、ダンシングクイーンを演奏すると聞いて頭の中で荻野目洋子が踊り出したのですが、ABBAでした。
愛してるよなんて、誘ってもくれない・・・じゃなくて、ユーキャンダーンス ユーキャンダーンス なんとかかんとか チャララ~ の方か。
ABBAの中でも、最高にご機嫌なナンバーとして記憶しているダンシングクイーン。
でも、何て歌っているんだろう?娘に元歌を教えたいのにわからない。
そもそもダンシングクイーンって何?踊る女王様?
気になって調べてみると・・・
こんな歌詞でした。
You can dance, you can jive
having the time of your life
See that girl watch that scene
dig in the Dancing Queen(あなたは踊れる 音楽にのれる
Dancing Queen / ABBA
自分の人生を楽しみながら
あの子を見て あの光景を見て
ダンシング・クイーンになるのよ)

え、なんかめっちゃ良い曲じゃん。
having the time of your life と dance は、比喩でしょうか。
「あなたの人生を楽しんで!あなたは自分の人生を楽しめるのよ」というメッセージを感じます。
その後は、
Friday night and the lights are low・・・ と、フライデーナイトに踊りに行こうぜ!あなたは王様を探しに来たのよ!と続くのですが、さすが1970年代。サタデーナイトフィーバー的な?!ジョン・トラボルタ!
不景気しか知らないロスジェネの私にはまぶしい世界観です。
そして曲は盛り上がりへ。
You are the Dancing Queen ,
Young and sweet , only seventeen
Dancing Queen ,feel the beat
From the tambarine(あなたはダンシング・クイーン
Dancing Queen / ABBA
若くてかわいい まだ17歳
ダンシング・クイーン
タンバリンのビートを感じて)
ここからユーキャンダーンス ユーキャンジャーアーイブ と続くわけですが、これ、誰かを励ましていますね。
ただ単にフライデーナイトに踊りに行こうぜ!ウェイウェイな曲ではない気がしてきました。
勇気を出して!あなたならできる!楽しんで!と、誰かを鼓舞する歌に聴こえてきたのです。
すると、検索予測の上位に「ダンシングクイーン 王妃」と表示されていることに気づきました。
この「Dancing Queen」は、スウェーデン王妃に捧げられた歌だったのです。
1976年のスウェーデン
有名な話なのでしょうか?
1976年、約50年前のスウェーデンの出来事について、私は初めて知りました。
ドイツ人だったシルヴィアさんは、1972年のミュンヘンオリンピックで、スウェーデン王室担当のコンパニオンを務めたことをきっかけに皇太子に見初められ、1976年にご結婚。シルヴィア王妃となられました。
その結婚式前夜の記念コンサートで、サプライズ的に披露されたのが「Dancing Queen」。
シルヴィア王妃はドイツの平民の娘でスウェーデン語もできず、スウェーデン国内では反対の声も強かったそうです。
この記念コンサートの最中も緊張の極みのような硬い表情でしたが、この歌を聴くとみるみる表情が変わり、にこやかな表情になったそう。
うわ~泣ける。
どんなに嬉しく、心強い瞬間だったことでしょう。
「You can dance, you can jive
having the time of your life」
この歌詞から始まり、繰り返され、この歌詞で終わる歌。
一人の人間として歓迎され、祝福されている気がしませんか?
記念コンサートの演出家を務めた女性は、王室に新風を吹き込む新王妃へのエールとして、スウェーデンの若いポップグループだったABBAに依頼したそうです。
新王妃へのエール・・・。
やはり日本人としては、皇后・雅子さまの30年を思わずにはいられません。
先日のイギリス公式訪問での笑顔を見られるまでに、30年もかかってしまった。
新王妃を喜ばせたい、応援したい、そんな空気がこの国にはあったでしょうか。
「You can dance, you can jive
having the time of your life」
と応援できる国だったら、どんな30年になっていただろうと思ってしまいます。
少なくともスウェーデンでは、約50年前、王室の結婚式前夜のコンサートを担当した演出家は女性だったんですね。
それだけでも違いは明らか。
スウェーデンは、ジェンダーギャップ指数が5位以下になったことがないそうです。
日本は146か国中118位なう。(前年は125位で過去最低)。
小学生が意気揚々と吹くにはうってつけの曲かもしれません。かっこいいなあ、スウェーデン。かっこいいなあ、ABBA!
その頃、日本では・・・
ちなみに1976年の日本でヒットしていた女性の歌を調べたら、『北の宿から』『木綿のハンカチーフ』『横須賀ストーリー』が上位にランクインしていました。
これっきりこれっきりもう、これっきりですか?
涙ふく木綿のハンカチーフください
女ごころの未練でしょう あなた恋しい北の宿
なんだこの統一感。
歌詞を並べると同じ曲みたいですね。
歌謡曲としてはキャッチーで良い歌だと思うけど、ジェンダーギャップ指数5位の国で新王妃に捧げられた歌と比べると、女性の地位が低い国って感じがして、怖い。