「継続は力なり」とも言うけれど。

「継続は力なり」とも言うけれど。

先日、うちの娘(6歳・小1)が「スイミング、やめまーす」と言い出しました。

おおお、来たか。
来たか、その時が。

娘の唯一の習い事・スイミング。
保育園に通う子でも、2~3個は習い事をしています。
サッカーのユニフォームを着てスイミングに来たり、スイミングが終わると塾のリュックサックを装着して出ていく子も。
娘は「疲れるから習い事は1個しかやりたくない。疲れると、楽しいことも楽しくなくなるから」と言っています。
リーズナブルで有難い。

スイミングは、かれこれ1年弱。
毎週、それはそれは楽しそうに通っていたのです。

私は落ち込みました。
あんなに楽しそうだったのに。
娘がやめたいと思っていたことに全く気づかなかった。
もう楽しそうに泳ぐ姿が見られないなんて。
もうすぐクロールができそうなのに、ここでやめるなんてもったいない!

つい先日まで、ずっと先を見て2人でワクワクしていたのです。
11月にはクロールが完成するね。その次は背泳ぎだよ!と。
あれは、娘の本心だったと思いたいけど、あの時すでにやめたいと思っていたのかな。

娘のSOSに気づけなかったんじゃないかという後悔と、失ってしまった未来のことを考えてしまいます。

娘は甘い物が大好きなので、このまま運動をしなくなるとふくよかになりすぎる懸念があります。
何か運動はしてほしい。

結局、スイミングと同じ時間にやっている体操教室に変更することにしました。
(ティップネスキッズというスポーツジムなので、いろんなプログラムがあるのです)。

すると、娘が「体操の方なら、もっと続けられるかも」と呟きました。

いやいや!続けることが目的なんじゃないよ!
娘なりに、色々と悩み、葛藤があったのかもしれません。

点々

初めての習い事はバレエでした。
3歳で始めて、半年でやめました。
理由は「もうバレエできるようになったから」。

・・・言えない。先生には言えない。
半年間、バーにぶら下がってただけで、何一つできていない!!!

案の定、先生には、やめるのは本人のためにならないとか色々言われました。
いわゆる「やめ癖」がつくというやつです。

娘も成長し、私が残念がっていることもわかっています。
スイミングを続けたい気持ちもあるのかもしれません。
だけど、もう、無理なんだと思います。

サプライズで新品の『すみっコぐらし』のバスタオルも買ってみたけど、カワイイ!と喜んでから、泣き出しました。
タオルはカワイイけど、スイミングの話はしないで。
何かが拒否しているのです。

スイミングをやめるなら、3歳の時のように「できるようになった!」でやめよう。
と提案したら、「うん!もう泳げるようになった」!

そうだよ、それでこそ君だよ!
ビート板で7メートル泳げるようになったじゃん!
潜れるし、プール大好きじゃん!
約1年、よく頑張った!

点々

そんなわけで、中途半端な時期に、中途半端なところでやめることにしました。

納得しつつも、あ〜残念だなあ、寂しいなあと思っている自分がいます。
でも、それを見た娘が、「ママが悲しむから」「ママをがっかりさせたくないから」という理由で頑張ってしまうことは一番怖いことだとも思っています。

私がウジウジしていた時、こんなツイートに出会いました。

親野先生のことは詳しくは存じ上げませんが、別の記事では「子どもの1年は、大人の5年、あるいは10年くらいの重みがあります」とおっしゃっていました。

おお~そう考えるとすごいな。

やめていいぞ!やめ癖、上等!

アリサ・リウちゃんみたいに、トップアスリートだって「フィギュアスケートやめま〜す」ってやめていいんですよね。
まだ16歳。北京オリンピック7位入賞。次のオリンピックでは表彰台に上がれるかも?!でも、フィギュアスケートでの目標は達成したからやめるそうです。
楽しそうに滑る姿をまだまだ見たかったけど、軽やかにぴょんぴょんと跳ねるような生き方は、清々しいですね。
これぞ風の時代って感じ?

スイミングのコーチにご挨拶をしに行ったところ、体操を始めることを応援してくださり「陸に上がるんですね!」と言われました。
体操のコーチにも同じことを言われました。

スポーツクラブのコーチ陣は、自らを「水中」と「陸上」の人間に分けているようです。

あ〜、水ですか〜。
あ〜、陸ですか〜。

知らなかったよ、その分類。

カエルの会話かっ!

点々

すっかり前を向いて、ひと月分まるまる無駄になったスイミングのお月謝のことも忘れた頃、ふとこんな記事を目にしました。
『ピアノ・バイオリンはやめても、スイミングは続けましょう』。

ぐわっ。
その話は、終わったんだって!!
バイオリンは選択肢にないけども!!

発言の主は、佐藤ママさん。
3男1女の4人のお子さんを全員、学・類に現役合格させたという超有名ママさんです。

「東大の理三」って、東大医学部のことらしいですね?
私は30代半ばまで知りませんでした。

子供が4人いて1人もグレなかっただけでもすごいのに、全員東大医学部て!!!
フィクションみたい。
『こち亀』に出てきそう。
「こちらは佐藤ママだ。4人の子どもを全員、東大医学部に現役合格させたすご~いママなんだぞ」と、両津勘吉が紹介している姿が浮かんでしまう。

佐藤ママ、知れば知るほどすごい方です。
自分の全てを子育てに注いできたという感じ。
だってさ、3歳までに童謡1万曲を聞かせ、絵本1万冊を読み聞かせたんですって。
それを、誰だってできますよ!逆算すると一日あたり何曲で・・・とか具体的な方法を公開してくださるのですが、できねーよ!って思います。でも、やってきたんです佐藤ママは!しかも4人分!

リビングには子ども4人分の学習机があって、大きなコピー機がドーンっとあって・・・。
一日の学習スケジュールを立てて実行し、18歳まで4人分!!

ご主人は東大卒の弁護士だそうですが、資金は潤沢だったとしても時間は皆平等です。
心血を注いで教育をする。
そして「志望校に合格する」ことを徹底する。

佐藤ママ、学歴は親が子どもにできる唯一のプレゼントであるようなことをおっしゃっていました。
その理由は、「自分は志望校に合格できたんだという自信が、その後の人生を支えてくれるから」というものでした。
達成感ということですね。

点々

先日、NHKの番組『チコちゃんに叱られる』で、「なぜ、小学校で逆上がりをするのか?」という問題がありました。
答えは、
「子どもたちに努力が報われる経験をして欲しいから~~~」。

子どもたちのその後の人生に強い影響を与える「成功体験」を手に入れてもらうためだそうです。
それで、1913年から100年以上も続いているらしい。

はあ・・・恐ろしい。
私は、逆上がりの練習に多くの時間を費やし、体育の授業でさらし者となり、奇跡的に3回ぐらい成功したものの生涯のトラウマとなっています。
「努力が報われる経験」や「人生を支えてくれるほどの達成感」は、私の場合は逆上がりでなく、一輪車から得られました。
「人生に必要なものは、すべて一輪車で学んだ」!と豪語しております。

一人でコツコツと練習して一輪車に乗れるようになっただけなのですが、あれほどの喜び、達成感は無いですね。

そう思うと、私は誰かと競ったり、勝負したり、そういうことには昔から関心が乏しかったんだな。
誰かに見せるわけでもなく、ただ自分が乗りたいだけ。一輪車に乗ること自体が楽しかった。

人生でたった6年間の小学校時代は、たった6年とは思えないほど長い期間だったように思えます。
「もったいない」とか「やめ癖がつく」とか「将来が不安」などと言って、娘の貴重な6年間を邪魔しないようにしよう。

彼女の6年間は、まだ始まったばかりなのだ。


よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次