少し前、桜がまだ満開だった頃、交通系ICカード(以下、パスモ)と家の鍵を落としました。
駅の改札に入って電車に乗って二つ先の駅の改札を出ようとしたら、バッグに入っていなかったのです。
すぐに駅員さんに報告して探して頂きましたが発見されず、届いてもおらず。
えーーーーこんな短時間で、もう見つからないの?
平日の昼間に、各駅停車しか止まらない小さな駅で。
ボロボロでロゴが見えなくなってるグッチのキーケースみたいなやつ。
中身は、パスモと鍵(自宅と実家の2つ)、困った時のための千円札、お守りが3つ(私と娘と息子の分)。
お守りが入ってるのにどこへ行ったんだ?あんなもの盗む人がいるのか?むしろ気持ち悪くないか?
鍵は見つからなかったら鍵交換してもらわなくちゃいけないよね?
お金かかるなあ。てゆうか、お守りに名前と年齢が書いてあるけど、それは数え年だからね!
実年齢じゃないからね!
パニックパニック。
時を戻そう。私は何をした?
- パスモを右手に持つ
- 左手で、ベビーを乗せたベビーカーを押しながら、娘(5歳)と一緒に改札に入る
- パスモをピッてやるのは私ですか?あなたですか?と娘に確認する
- 本当にママがピッてやっていいのね?と念のため再確認する
- 今回は私がピッてやる
- 狭い改札にぶつからないように片手でベビーカーをコントロールしながら通り抜ける
- 通り抜けた喜びで飛び出す娘を制する
- 周囲に危険がないかを確認する
- パスモをベビーカーに下げたバッグにしまう
最後のところでしくじったらしい。おかしいなあ?まったく気がつかなかった。
私のパスモはクレジットカードに紐づいているので、万が一、悪の手に渡った時のためにパスモの失効手続きをして、久々に切符を購入。
とりあえず埼玉の祖母宅へ向かいました。(鍵が無くて自宅に入れないため)。
道すがら、桜並木の道の上で、
♪ 僕らはきっと待ってる 君とまた会える日々を
また会いたい、私のパスモと家の鍵。
♪ 桜舞い散る中に忘れた記憶と 君の声が戻ってくる
戻ってきてくれ、私のパスモと家の鍵。
森山直太朗とケツメイシの名曲を交互に思い出しては、ため息をついていました。
そんな感じで翌日も駅へ行ったり交番に届け出をしたり。
特に手がかりがないまま数日が経過し、先ほど警察に保護されていることが判明しました!!
いえーい。
この間、何度も絶望しかけたのですが、心の奥底では見つかると信じて疑わなかった気がします。
私以外の人、夫や実家の親、友人も「そのうち出てくるでしょ」という見解。
みんな、日本は落とし物が出てくる国だと信じているのです。
自粛警察とかマスク警察とか、子どもがいても電車で席を譲ってくれないとか、子どもを抱っこしてベビーカーを担いで荷物を持って階段を降りていても誰も手伝ってくれないとか、色々あるけど、落とし物は必ず見つかると信じられる国ってすごい。
「信じて疑わない」って大事なことなのかもしれないと思いました。
私は色々と自信が無くて色々とこじらせて、15年勤めた会社を辞めてしまいましたが、「私のパスモと鍵は見つかる」と信じていられました。
先日も多目的トイレで拾ったiPhoneをソッコーで届けたし、年始に引いたおみくじに「失物 必要なら出る」って書いてあったし。
自分の日頃の行いと運の良さには自信があったのかもしれません。
この先やっていけるかな?また働けるかな?私のダルマは見つかるかな?
次々に沸き起こる心配事も、大丈夫だと信じて疑わないようにしようかな。
そんなわけで、見つかってしまえばこっちのもの。
良い経験になりましたわ!などとドヤれます。
娘は生まれて初めて、電車の切符を改札に通す経験をして、記念に切符を持って帰りたいのに改札機に回収されてしまう世の不条理を学んでいました。
私も久々の切符生活で、東中野駅から都営大江戸線に乗ろうとして誤ってJR中央線の切符を買ってしまうという「切符あるある」をやらかしました。
実は、券売機には「払い戻し」ボタンがあって切符を差し込んでボタンをタッチすると切符が回収されて、券売機からお金が戻ってくることを初めて知りました。
駅員さんや警察の方とお話する機会に恵まれたことも新鮮でした。
皆さま、お忙しいのにとても親切に対応してくださって感激。
先月の骨折に続き、家の鍵を落っことしたのも人生初の経験。
骨折もほぼ治ってきたし、鍵も見つかったし、よかった〜
雨降って、地固まる?