心が、ざわわざわわ。

心が、ざわわざわわ。

最近、心がザワザワして落ち着きません。

たぶん、春のせいなんです。

決して、アンアンの表紙が目黒蓮くんだからではないんです。

色気特集。

色気?もはや、どこに需要があるのか見当もつきません。

目黒くんは、結婚してもお互いに色気を無くしたくないそうですよ。
やだーバカなの?目黒くんとは結婚できなーい!という敗北感と高揚感でニヤニヤが止まりません。

目黒くんは、先日、ブサイクをネタにしたコント番組に出演されまして。
そのフォローを会員制ブログに綴ってらっしゃいました。

 ブサイクって言葉を使っちゃったけどこの世にブサイクな生き物はいませんからね。笑
生き物全員、みんなの存在が宇宙の奇跡だよ。
すの日常 より。
 ですって!

年齢、見た目、性別で差別した厚顔無恥な発言をして、次々と辞任してゆくオリンピック関係者に聞かせたい。
目黒蓮の写真とともに。これが2021年なんだぞ。

先日、私の母方の祖母(もうすぐ89歳)が私の息子を膝に乗せながら、おもむろに戦時中の話を始めました。
間一髪で焼夷弾を浴びずに済んだというエピソードで、子供の頃から年に10回ぐらい聞かされています。
いつもは助かってよかったねで終わるのですが「あの時、助からなければよかった」なんて言い出したので驚きました。

近ごろ、ちょっとボケつつある祖母。

最近のことはすぐ忘れるのに、昔のことは鮮明に思い出す”あるある”です。

死ねばよかったと言っても、膝には可愛いひ孫が乗っています。
しかも、6人目。
すぐに思い直し、助かって長生きしたからこんな可愛いひ孫に会えたと笑っていましたが、私は不思議な気持ちになりました。

本当にそこで祖母が死んでしまったら、母は生まれず、私は生まれず、私の子は2人とも生まれることはなかったのだなあと。

目黒くんの言うとおり「みんなの存在が宇宙の奇跡」という気がしてきました。

ザワザワして落ち着かない私の心に、ほんの少し別の世界を見せてくれたような。

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祖母宅からの帰り道、満開の桜を見上げて、茨木のりこさんの詩を思い出しました。

「さくら」茨木のり子

ことしも生きて
さくらを見ています
ひとは生涯に
何回ぐらいさくらをみるのかしら
ものごころつくのが十歳ぐらいなら
どんなに多くても七十回ぐらい
三十回 四十回のひともざら
なんという少なさだろう
もっともっと多く見るような気がするのは
祖先の視覚も
まぎれこみ重なりあい霞だつせいでしょう
あでやかとも妖しとも不気味とも
据えかねる花のいろ
さくらふぶきの下を
ふらふらと歩けば
一瞬
名僧のごとくにわかるのです
死こそ常態
生はいとしき蜃気楼と
ことしも生きて さくらを見ています かあ。

ふと、中一の時の担任の先生を思い出しました。

その先生は、やたらと「一本締め」をしたがる人で、少しでもめでたいことがあると「締めるぞー」とクラス全員を集めて、いよーーーっ!とやっていました。
それが大人になった気がしてとても好きでした。
3月になり、先生は「これからの人生で一回でも多く一本締めをやってくれ。一本締めの多い人生は、ええ人生や」と、中一を締めていました。
以来、一本締めをするたびに心の中でカウントし、先生に「またやったで」と語りかけています。

当時は兵庫県西宮市に住んでいて、阪神大震災からちょうど一年が経った頃でした。

老若男女関係なく「死こそ常態 生はいとしき蜃気楼」を思い知らされた頃。
「一回でも多く一本締めをやってくれ」という先生の願いは「長く生きて、実り多い人生を送ってほしい」というメッセージだったのかも。

やっぱり、心のざわめきは春のせいだな。

3月のバカヤロウ。

目黒蓮のバカヤロウ。(とばっちり)。

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