皆さまはジャニーズのアイドルにハマったことはありますか?
私はありませんでした。
そこそこ年季の入ったミーハーなので、ジャニーズの方々にも都度都度きゃあきゃあ言ってきましたが、どっぷりハマることはなく生きてきたのです。
しかし、その日は突然やってきました。
私が、ジャニーズのアイドルに夢中になる日が!!
昨年2020年8月に、第二子長男を出産しまして。
とにかく産後3週間は養生しなさいと助産師さんから鬼気迫る指導を受けた私は、実家で上げ膳据え膳を決め込んでおりました。
そんな産褥期のある日、実家のテレビのHDDを漁っていたら、夫がたまたま録画していた直近のミュージックステーション(以下、Mステ)を見つけました。
おお、久々の娑婆の空気よ!と再生すると、トップバッターは「Snow Man」。
今年デビューした9人組、ジャニーズの新星ですって。
真ん中の子は外国人っぽいわ、全編英語詞だわ、発音きれいだわ、足長いわ、歌上手いわ、踊り上手いわ。
はあ〜、最近のアイドルは気合いが違うわねえ〜。などと感心していたところ、ふと思い出しました。
「目黒蓮って、どの子」?
妊娠中にFacebookで見た「めぐろ」という3文字の刺繍を思い出したのです。
刺繍の製作者は、知人のお嬢さん(中2)。
2020年春のステイホーム中に刺繍を始めた彼女は、Snow Manの目黒蓮くんに夢中だというのです。
彼にどれほど心を奪われているのかを「めぐろ」の刺繍が物語っていました。
Mステを見ながら、この中にあの「めぐろ」がいるのか。
これは、しかと確認しなければ!と使命感に燃えた私は、Mステを繰り返し再生して目黒蓮を探しました。
「なんかわかりやすいイケメンだった気がする」というぼんやりとした記憶を元に、目黒蓮候補者を3名まで絞り込んだのですが、いまいち決定打に欠ける。
おとなしく画像検索すれば良いのですが、娑婆の空気に飢えていた私にそんな野暮なことはできません。
なんとか自力で目黒蓮を探し当てたい。
これぞ、アクティブ・ラーニング!
そこで『MIU404』見たさに加入していたparavi(TBSの動画ポータルサイト)で、配信限定のSnowManの番組を見て照合することにしました。
しかし、若い子はみんな同じに見える上に、さっきMステで見た子がいない。(そんなはずはない。)
あきらめて画像検索した結果、目黒蓮の正解がわかりました。
退職前に会社の人が「キムタクっぽい子がいる」と言っていた子だ。
『あすなろ白書』以降『ロングバケーション』以前のキムタクを彷彿とさせる雰囲気がある目黒蓮くん。
『Hey Hey おおきに毎度あり』の頃のキムタクだ。懐かし~い!
画像検索によって無事に「目黒蓮」が判明したのは良かったのですが、何度もMステを見てしまったせいで、気づいたらすっかりハマってしまいまいした。
Snow Manに。
ミイラ取りがミイラになるとはこのことでしょうか。
やだ~カワイイ~。
paraviの『それSnowManにやらせてください』をすべて見てしまい、YouTubeへ。
あれ?昔は6人だったの?やだ~カワイイ~。
パフォーマンスと普段の姿のギャップにやられます。
これかー。これが「推し」とか「わちゃわちゃ」という世界なのか。
知らなかった。
40代を目前に控えて、未知の扉が開きました。
9月に入り自宅へ戻りました。
すっかりどっぷりな私は、オムツ替えと授乳の合間にYouTubeでSnow Manです。
しばらく経った10月のある日、私を沼のどん底に突き落とす出来事が起こりました。
『冒険少年』という無人島から脱出する番組を見ていたら、Snow Manメンバーの向井康二くんが無人島からお母様に「ママぁ〜」と電話をかけていたのです。
ママ?!
26歳の男子が人目も憚らずに「ママ」と呼びかけることに面くらったと同時に、無人島から母に教えを乞うために電話をかける映像に私は勇気をもらいました。
8月に産んだ息子。
二人目不妊状態を乗り越えてやってきた赤ちゃんですが、猛スピードで大きくなっていくことを寂しく感じていたのです。
コロナ禍に無職で、産後で、不安で。
しかし、そんなことは言っていられない!
26歳になった息子が無人島から母を頼りに電話をかけてくる日が来るかもしれない!と思ったら、俄然、生きる力が湧いてきました。
お母さん、頑張る!!
と、やる気になった私は彼らが表紙の雑誌を次々と購入。
男性向け美容雑誌にAERAって…ジャケ買いにもほどがあります。
いや、厳密にいうと”ジャケ買い”ではないのかもしれません。
「ジャケット(表紙)を見て、つい買ってしまった」のではなく「渡辺翔太くんが表紙になると知って実物も見ずにAmazonで予約して買った」ので。
ファンクラブ加入、配信ライブ、CD、カレンダー、月額課金制サイト登録…
無職の所業とは思えませんが、これで産後うつを回避できていると思えば安いものです。
今ではすっかり、中学生と並んでMyojoを立ち読みすることにも慣れました。
ニヤニヤしちゃうので、マスクがあってよかったです。
産後の心の隙間は、あっという間に不安で埋まってしまいます。
心の隙間とは、出産で失われた女性ホルモンに言い換えられるのかもしれません。
私の場合は心の隙間をアイドルで埋めたことでホルモンバランスが整えられたような気がします。
コロナ禍でママ友も作りにくいし子育て支援センターも色んな制限があって利用しづらかったけど、Snow Manのおかげで楽しい産後になりました。
なにより、心と身体の回復が早かった!
あの日あの時あの場所で、夫がМステを録画していなければどうなっていたことか。
僕らはいつまでも見知らぬ二人のままだったのかしら…
などと自分の心境を『ラブストーリーは突然に』重ねては、推しがいる幸せを噛みしめております。
ありがとう、Snow Man。
お母さん、頑張る!