ぼーっと生きてんじゃねーよ!と、永遠の5歳児・チコちゃんがお茶の間の人気者になって久しいですが、皆さまの周りにリアルな5歳児はいますか?
最後にリアルな5歳児と会話したのはいつでしょうか?
我が家は、娘・Kちゃんがちょうど5歳。来月6歳になる筋金入りの5歳児です。
ちょうど1年ほど前、4歳から5歳になる時は、うわ〜とうとうチコちゃんと同い年。リアルチコちゃんになっちゃった!Kちゃんに叱られる〜と戦々恐々としました。
実際、理不尽に叱られることも多いのですが、5歳児って面白いです。
娘の行動はすべて「やりたいこと」です。
食べたいものを食べ、着たい服を着て、見たいテレビを見る。そのためには手段を選ばない。
「やだ!やだったらやだ!」
「ほしい!ほしいったらほしい!ねえ、おーねーがーいーー」!
例えば、今日の娘は、朝からお気に入りのYouTubeを見て大笑いした後、お風呂に入りたいと言い出し、空の浴槽にシャワーでお湯をためながら、ひとしきりお風呂で遊び、上がったらなぜかプリンセスモードに。
「ママはラプンツェルね」と、唐突に私はラプンツェル呼ばわりされ「ねえラプンツェル、この服似合う?似合うでしょ?ありがと」!
「ラプンツェル、今日はお化粧して出かけるわよ」。
祖母が使わなくなったセザンヌのチークを隠し持っていて塗りたくる。
「ねえ、かわいいでしょ?ありがと」!。
こちらが返答する隙もありません。
保育園では、同じクラスのお嬢さんたちとプリンセスごっこをしているそうです。
Kちゃんなのに、Kちゃんと呼ぶと叱られます。
「私は、ナナよ」!
憧れのユーチューバー・ナナちゃんと同じ名前が良かったそうです。
これでも、保育園ではめちゃくちゃ気を遣って生きているようです。
優等生タイプらしい。
11月も末に近づいてきたというのに、本日も、半袖・短パン・裸足に草履。
なんでやねん。せめて靴下履いてくれよ。
「やだ!草履が歩きやすい!」
「寒くないの?」
「寒くない」!!!!
「見て!あの子、裸足よ!半袖よ!」と、すれ違う人に指を差されます。
自分のことを頭が良いと思っています。
理由は、パパとママが「Kちゃん、あたまいいね~」と言うから。
赤信号を渡らないのと同じレベルで、自分は頭が良いと思ってそうです。
頼むから、外で言わないでくれ。
私って、可愛い♪ 私って、頭いい♪
そこに大した根拠はありません。
いや、根拠はまったくないです。
娘は、1歳の頃から保育園に通っています。
私は母が専業主婦だったので幼稚園でした。
幼稚園は1学年の人数が多いですが、保育園は1学年1クラス。今は、23人です。
娘は他人と比べることがほぼありませんが、比べたとしてもせいぜい22人。
簡単な足し算ができて、すごいねーと言うと「Kちゃんは頭がいいから!」と言います。
足し算ができるから頭が良いのではなく、頭が良いから足し算ができる。
そんな理屈みたいです。
娘以外の5歳児クラスの子どもたちと、送り迎えの時に短い会話をするのも楽しいです。
みんな、ちょっぴり意味不明だけど、真剣。
真剣に話して、真剣に遊んでいる。
人類皆、5歳児だったんだよなあと思います。
一人、また一人と、6歳になってゆきます。
もうすぐ卒園。そして、小学生に。
私は、みんなが5歳児だった時のことをできるだけ覚えていたいと思います。
でも、きっと忘れてしまうな。
江國香織さんの小説『東京タワー』の中で、年上の女性と恋をした男子学生に女性がこんなようなことを言っていました。
「二十歳の私も、あなたの目の前にいる」。
ずいぶん図々しいセリフだなと若かりし頃は思いましたが、今は素敵なセリフだなと思います。
自分も図々しくなったといえばそれまでですが。
さすがに、5歳の私も目の前にいると言われたら引くけども。
5歳の毎日を記録しておいたら面白かっただろうなと思うけど、これからだって、きっと面白い毎日だと思いたい。
娘は毎日、保育園を楽しみにしています。
明日は、ゴザ敷き・お布団敷き係の日!テーブル拭き・椅子並べ係の日!
そんなの楽しいか?楽しいらしいです。
翌日の係に応じて服を用意しています。
先日、「ご注文のランドセルが届きました。お色は”シャーベットミントアクア”でございますね?」と電話がかかってきました。
あ、ああ、そんな色だったような?
ぼーっと生きていられないっす。